バインディングの角度を自身が理想とする滑りや趣向にマッチするよう調整するだけで、段違いに滑りやすくなります。また、滑りやすい状態で練習することで、上達スピードも早くなります。

みんな、ゆっくり上達するよりも、より早く上達できるほうがうれしいはず!

この記事では、私の今までの経験を元に、バインディングの角度調整を自分でする際のコツをご紹介したいと思います。

ぜひ参考にしてみてください!

記事概略

・バインディングの角度を変えると、滑りはどう変わるのか

・シーン別におすすめのバインディングの角度をご紹介

・バインディングの角度を変えるときの考え方や、変更の度合いをご紹介

バインディングの角度(アングル)についての基礎知識

まず、バインディングの角度に関する基礎知識を押さえましょう。以下のサイトをざっと眺めていただければ、だいたいの知識は身につきますので、ここでは割愛します。

スタンス幅とスタンスアングル(角度)の決め方

スタンス幅や角度をいじると滑りのどこがどう変わる?

代表的なスタンス角度と幅のセッティング例まとめ

サイトをご覧いただけるとわかりますが、さまざまな調整方法があります。しかし、「○°が正解」という絶対的な解はありませんので、以下を参考にしつつ自分にあったベストな角度を見つけてもらえればと思います!

バインディング調整の基本方針

ここからは、バインディングの角度を調整する際の考え方をご紹介します。バインディングの角度を調整する上で、まず行ってほしいことは自分の目指すスタイルや好きなライダーを思い浮かべることです。

自分の好きな滑り方やライダーが思い浮かぶ場合

引用:http://kssnow.blog9.fc2.com/blog-entry-658.html

既に目指したいライダーがいたり、スタイルが確立している場合は、とにかく徹底的に真似をしてください。真似することをベースに、細かな微調整をしていくことで自分に合った角度を見つけていきます。

ちなみに私は、オールマイティで滑る時は前足21°・後足3°ぐらいにしつつ、カービングに特化する時は前足30°・後足18°ほどで調整しています。

目指したいスタイルやライダーがいない場合

「基本のスタンスで滑りを練習する」が上達の近道です。身も蓋もありませんが、「あれこれスタンスをいじくるよりも、まずは基本的なスタンスで上達しなはれ」という考え方です。

バインディングの角度を変えると、滑りはどう変わるのか?

前足を前に振る

→ 前の膝が使いやすくなるので、板を立てやすくなる

後足をダックにする(両足が外側に向く)

→スイッチがしやすくなる。

角度が浅い(~18度ぐらい)状態で板を立てすぎる

→バインディングが擦って板がすっぽ抜ける「ドラグ」が発生する。

このぐらいです。次に前足・後足の角度を変えた時、滑りにどんな影響があるのかもう少し詳しく説明したいと思います。

前足のバインディングの角度は滑りにどう影響するか?

基本姿勢の記事でも触れたとおり、前足の角度と骨盤の角度は関係してくるので、ニュートラルポジションの状態で体がやや前を向くようになります。

体が前を向くことで、前方に重心移動をしやすくなるのでスピードが出ても安定感が向上します。

(先日長野セッションでご一緒したこの方は前足30度超えてた)

また、前足の角度が前を向くことで、スネを前後に倒す動きから左右に倒す動きに変わってくるので、バックサイドがやりやすくなるというメリットがあります。

後ろ足のバインディングの角度は滑りにどう影響するか?

後ろ足の角度をダック方向に変えることで、スイッチがやりやすくなります。

長野セッションの動画でFS180をメイクしたシーン。)

その一方で、メインスタンスでのカービングターンには関節の構造上無理が生じてきます。普段の滑りはレギュラーが何%ぐらいで、スイッチをするのは残りの何%か?というところから考えてみると、後ろ足の角度もおのずと決まってくるのではないかと思います。

シーン別!おすすめのバインディングの角度

○°~○°と角度を推奨されるよりも、人がどうやってスタンスを変えているかの体験談を聞いてもらった方が参考にしやすいかなと思いますので、私の場合を例に挙げさせていただきます。主観も入っていますので、参考程度にしてください。

ちなみに、使っているギアは

オガサカ CT

FLUX DS

バートンのIONより1つやわらかめのブーツ(名前忘れた)

です。

ゴリゴリカービングなら前振り一択!

私の場合、98%はメインスタンスでのゴリゴリカービングなので、バーンコンディションの良い日やカービングセッションをするときは前30°以上、後ろ18°以上にしています。

実はこのスタンスでも板を思いきり倒すとバインディングのヒールカップが雪面に擦ってしまいドラグして板がすっぽ抜けます(汗) ですが、これ以上後ろ足の角度を前に振るとポジションが安定しなくなり、カービング自体を楽しめなくなってしまいそうなのでこのぐらいの角度に落ち着いています。

ワイドな板を買えばいいのですが、そんなにポンポン板を買い増しできないので、このようにバインディングの角度を調整してしのいだり、角付けをほどほどにセーブして「楽しめる」範囲に落ち着けています。

なお、このスタンスだと、スイッチは死ぬほどやりにくいです。ほとんど逆走みたいな滑り方で初心者丸出しになってしまいます。

グラトリを練習したいときは、前足21°・後ろ足3°!

何日間かこの滑りを練習すると、ちょっと趣向を変えたくなってグラトリの練習をしたい日ももちろんあります。そんな時はスタンスを前足21°、後ろ足3°にします。長野セッションの直前まではこのバインディングの角度で滑ってました。

ちなみにこの角度でも十分カービングできますのでご安心ください。

後ろ足を6度未満にすると、スイッチにしたときも前足を使いやすくなります。これは滑っている最中から一瞬で分かるぐらいの変化です。

オーリーがかけやすくなり、スイッチランもまあまあできる。8割はメインスタンスで2割はスイッチ。なんて場合はこのぐらいがちょうどいいのかな。と思っています。

本格的にスイッチを練習したいときは、いっそのこと逆振りにするのがおすすめ!?

「本格的にスイッチを練習しよう!」と気まぐれを起こしたら・・・

自分だったら、基本スタンスの真逆バージョン(前-9°、後ろ-21°)に思いっきり角度を変えて、いっそのこと逆ききの滑りにしてしまうと思います。

メインスタンスでの滑走の体の感覚はバッジ1級+αのレベルには達しているので、それを逆でやってみよう!という発想ですね(笑)

でもこの場合、完全にスイッチ縛りでリフトを回すので、発狂しそう(汗)

角度にこだわりがない人は基本スタンスがおすすめ!

基本的なスタンスは、前足15~21°、後の足3~12°で、推奨されている前足と後ろ足の角度差は10~15°と言われています。しかし、○°~○°と言われると迷われる方も少なくないと思います。

そんな方は「前足21°、後足9°」で練習してみてください。

この角度で十分基本の滑りは身に着けられます。

悩んであれこれ角度を現地でいじくるぐらいなら、まずは一日この角度で滑って「うーん。やっぱりこうしたい。ああしたい」というのが出てきたときに角度をいじくればよいと思います。その方が滑走に時間を割けますからね。

スタンスを変えるときの考え方の実例をご紹介

バインディングの角度と滑り方の関係性については把握できたかと思います。次は現場でどんな時に角度を調整するのか、具体的な事例を見てみましょう。ついこの間あったケースをご紹介したいと思います。

人に感化されて前振りにする

スタートは前足21°・後ろ足3~9°の基本的なスタンス

「あの人みたいにゴリゴリカービングしたいんだけど、ドラグして板がすっぽ抜ける!」

前足36°、後ろ足24°に変更

「ドラグはしなくなったけど、後ろ足が違和感ありまくりで、いいポジションに乗れないなぁ。。。」

前足30°、後ろ足18°に変更

「取り合えず違和感なく滑れるし、板は以前より確実に倒れてる!でもギリギリまで攻めるとまだドラグするな。。。」

板をゴリゴリに倒す滑り方をさらに極めるか、ほどほどにして別の滑り方を楽しむか?

(ここまで来て初めて、この先の滑りの方向性をライダー自身が決める段になる)

スイッチの練習しようかな

「ひとまずまあまあ滑れるようになったから、グラトリしよう!」

「スイッチスタンスが死ぬほどやりにくい。逆走に近い滑り方(汗)」

基本スタンスに戻す(前足21°、後ろ足3~9°)

「スイッチしたときに前足が逆さまを向いているのがやりづらい!」

ダックスタンスにする

「メインスタンスのカービングがしづらい・・・さてどうするか?」

(ここまで来て、どんな滑りをしたいか想像して、角度を変えていく)

そして現実の滑走スタイルを見て元鞘に戻る

「ダックにしたものの、9割がたはメインスタンスだなぁ。。。パイプも入らないし。スイッチも1,2ターンできればOKだし。後ろ足は0~3°ぐらいでいいか。前足は18度°ぐらいかな。」

というような感じで、遊びながらバインディングの角度をいじくっています。

まとめ

スノーボードの原点は楽しむことにあります。

バインディングの角度を変える目的は、固定観念を持たずにいろんなスタイルを練習して、今メインで滑っているスタイルから、次に挑戦したいスタイルに移行するときに「滑りやすい」ようにすることです。

体格や好みによってあなたに合う角度はまちまちですので、「○°が一番良い」という答えはありません。微調整を重ねながら、「滑りやすさ」に焦点を置いて練習をするのが近道です。

・カービング(というより、板を倒すこと)を追求したいなら前振りが滑りやすい

・スイッチを極めたいなら逆振りで練習

パイプに入ったり、オールラウンドにいいとこ取りをしたい。そして実際の滑りも半々ぐらいレギュラーとスイッチが混ざっているなら、ダックにしたりとか、和食を作る時の醤油と砂糖の配合比率のように、いろんなスタイルの混ぜ具合を試してもいるという認識でバインディング角度調整を楽しんでもらえたらと思います!

もっと他のスノーボーダーの角度調整事例を知りたい方はぜひ、私が主宰している「雪山田サロン」に参加されてみてはいかがでしょうか?

「雪山田サロン」では、理想の滑りを追求することをモットーに集まったライダーたちが日々それぞれの滑りを投稿し、講評し合っています。数多くある交流スレッドの中には、バインディング専門スレッドも!

刺激的なコミュニティであることをお約束しますので、ご関心がありましたらぜひ。

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