フットサル人気とワールドカップ

9月に「2018 FIFAワールドカップ ロシア」アジア最終予選が開幕しました。サッカー日本代表は今、まさにワールドカップ出場をかけた予選の真っ只中です。

ところで・・・2016年9月10日より「2016 FIFAフットサルワールドカップ コロンビア」が開幕していることはご存知でしょうか?

FIFAフットサルワールドカップは、サッカーのワールドカップと同様に4年に一度開催されています。世界各国から予選を勝ち抜いてきた24ヵ国が、熾烈な戦いを繰り広げます。

2012年にタイで行われた前回大会では、ブラジルが2大会連続優勝をおさめ、2度目となる3大会連続優勝を狙っています。優勝2回を誇るスペインは、前回大会の決勝で、延長の末、惜しくも準優勝に終わりました。

さらに、2004年大会以来の決勝進出を目指す前回大会3位のイタリアや、自国開催でサポーターの声援の中優勝を狙うコロンビアにも注目です。

そこで今回は、イタリアで現役プロフットサルプレーヤーとして活躍するフットサル元日本代表江藤正博氏に「2016 FIFAフットサルワールドカップ コロンビア」についてお話を伺ってみました。

イタリアプロフットサルプレーヤー 江藤正博氏が注目するものとは

フットサル

―現在、コロンビアにてフットサルのW杯が開催されていますが、江藤選手の注目する国や選手はいますか?

江藤「注目している国はスペインとイタリアです。スペインは現在世界ランキング1位の国で、チームが使ってくる戦術にはいつも注目しています。イタリアは今自分がプレーしている国ですし、一緒にプレーした選手が代表選手として戦っているので応援しています。

注目している選手は、イタリア代表のジャッソン選手。彼の守備力とシュート力は大変すぐれています。それに、スペイン代表のポラ選手。ポラ選手は今自分が最もプレーの参考にしている選手で、彼は大変頭が良く、認知力、決断力、実行力どれもハイレベルです。」

―日本代表は残念ながらアジア予選を通過出来ずに出場していませんが、アジアのフットサルレベルはいかがでしょうか?

江藤「アジアのどの国も、海外から良い監督を招聘するようになりレベルは上がっています。今大会ではイランが優勝候補のブラジルを破りましたし、ベスト16にもアジアの国が進出しました。しかし、日本はトップレベルではまだ戦えていないのが現状です。」

―サッカーW杯は世界的に注目される一大イベントですが、現在イタリアで生活する中で、ヨーロッパ各国のフットサルW杯への注目度などはいかがですか?

江藤「イタリアは現在世界ランキング4位ですが、国内での注目度は低いと感じます。世界ランキング1位のスペインでは、テレビでフットサルW杯が中継され、自国の試合が観れると聞きました。しかし、サッカーほどの盛り上がりはありませんね。」

サッカーにはない、フットサルの魅力とは

―イタリア人のフットサルに対する関心はいかがですか?

江藤「イタリアはサッカーに対する興味は凄いです! 自分の応援するチームを必ず持っていて、毎週試合を楽しみにしています。それに比べると、フットサルはまだまだです。イタリア代表もイタリア国籍を持つ元ブラジル人が多く、フットサルのセリエAで活躍する選手にしても同様です。やはりイタリア人はフットサルよりサッカーに向いている気がします。」


サッカーにはない、フットサルの魅力についてお聞かせください。

江藤「フットサルの魅力は、展開の速さです。守から攻、攻から守へ試合が目まぐるしく変わるので見ていても飽きることがありません。あとは、セットプレーですね。キックオフ、コーナー、キックイン、フリーキックなどボールがリスタートする時の戦術はどの国も沢山持っています。展開の速さと戦術オプションの多彩さ、この2点に注目しながら「何がどうなって得点に繋がったのか」を分析するのは大変面白いです。」

試合を見る際にどういった見方をするとその面白さを味わえますか?

江藤「ボールの無いところでの駆け引きを見て下さい。狭いコートの中でゴールを決めるには沢山の駆け引きが行われています。なので、ボールばかり目で追うのでは無く、ボールの無いところ、パスを貰う前の選手の動きなどに注目して観てもらえるともっとフットサルの面白さが感じられると思います。」

―最後に、今回のフットサルW杯を観ての感想や、今後の日本フットサル界が目指すべき道など、江藤さんからのメッセージをお願いします。。

江藤「やはり日本がこの舞台にいないのは残念です。日本代表は良い監督に恵まれてここまで成長しましたが、これからは選手個々人のレベルアップが必要になってくると思います。特に日本人選手に足りないのは、海外選手との試合経験です。そのためには海外でプレーするか、日本のFリーグに多くの海外選手を呼び込むかのどちらかです。そういった環境を作ることが日本代表のレベルアップにつながると思いますし、Fリーグにたくさんの海外選手を呼べたらリーグのレベルもあがり、試合自体も面白くなるはずです。しかし、その環境を作る為には資金が必要です。いくら素晴らしい試合をしていても、人が観に来てくれなないと収益はあがりません。もっとエンターテイメント性を高めたり、フットサルが人々の生活の一部になる様にしていかないといけないと思います。私は今イタリアでプレーしていますが、そこで世界のフットサルをしっかり吸収して、いつか日本のフットサル界に恩返しが出来たらと考えています!」

元日本代表フットサル選手 江藤正博の海外思考
元日本代表フットサル選手 江藤正博の海外思考
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