2016年12月17日、「西田亮介の新書、文庫、雑誌で始めるリベラルアーツゼミ」の第6回「読書会」が開催された。公共政策、情報社会論を専門とする社会学者・西田亮介さんのサロンオフ会は、毎回一冊の図書を取り上げ、参加者と共に内容の解釈を進めていく「読書会」形式で行われる。

今回は、その読書会におじゃまさせて頂き、参加したサロンメンバーの方々にインタビューをさせていただいた。答えていただいたのは、大学生、大学院生と社会人2名の計4名。

参加者たちはそれぞれ、なぜ学ぶのか、どのように学んでいるのか。四者四様、様々な形の「学び」を御覧いただきたい。

学外に飛び出し、新しい価値観と触れ合う

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― ご年齢とご職業をお願いします。

参加者:19歳です。都内の大学に通っていて、現在大学2年生です。大学ではビルマ語を専攻しており、来年から文化人類学のゼミに所属する予定です。

― まさにこれから大学で、よりアカデミックな学びがはじまる時期ですね。西田サロンに入ったキッカケを教えてください。

参加者:私は、自分の考えを言語化するのが苦手で…。人の話を聞いたり本を読んだりはするのですが、それらに対して自分の考えを要約してアウトプットするのって難しくて。そのことを友人に相談したら、西田さんのオンラインサロンのことを教えてもらい、参加してみようと思いました。西田亮介さんについて、安倍昭恵さんとの対談記事を読んだことことをきっかけに興味を持っていたということもあります。この人のゼミに毎月500円で参加できるのであれば「安いし参加してみよう!」って(笑)

― 普段、西田サロンをどのように活用していますか?

参加者:まだ入会して一ヶ月ですが、私はオフラインのゼミ(読書会)をメインの目的として参加しています。オンラインのコンテンツは毎回必ずチェックしているというわけではなく、ちょこちょこ確認して読んでいる、という感じです。

― 今回、初めて読書会に参加されたとのことですが、どうでしたか?

参加者:もっと形式的というか、みんなで思い思いに感想を発表し合うようなかわいいゼミを想像していたので、ビックリしました。会話についていくのが難しくて、始まってからしばらくは「みなさんすごいなー」って思って聞いていました(笑) でも途中で話を振っていただいて…今回のテーマは家族社会学ということだったので、「家族の在り方」について自分の出身地域の様子を話させていただきました。そうしたら優しく対応していただいて、だんだんとディスカッションに参加できるようになっていきました。終わってみれば、アットホームな雰囲気に包まれているかんじで、なんだか居心地よかったです(笑)

― 本日の読書会のテーマ(家族社会学)はどうでしたか?

参加者:私は家庭のあり方に対して疑問に思うことがたくさんあったので、いろいろと勉強になることが多かったです。友達とも「思い描いているような家族像って実際にはなかなかないよね」とか「結婚って制度、無理あるよね」という話をしたことがあり、今日のテーマはそういった普段の友達との話題が深まっていくようなかんじでした。特に面白かったのは、これは読書会のあとに残っていた人たちで話していたときのことなんですけれど「結婚ってどうしてするんですか?」って私が聞いたんです。そうしたら「学歴差によって結婚する目的が違う」とか「結婚するということは、相手の人から認められたという“承認”を周囲にアピールするためにしているんじゃないか」とか、それが自己認識につながるとか…或いは「働きたくない人にとって、誰かの扶養者になることは大きな意味がある」なんて答えが返ってきて。全部の回答に「なるほどー!」って発見がありました。

― 対話によって様々な価値観を知るというのは、まさにこのサロンで目的としているリベラルアーツの学び方ですね。今日の読書会に参加して、西田サロンの魅力はどんなところだと思いますか?

参加者:大学から一歩外に踏み出してみて、そこに新たな人との出会いがあるって大きいなあと思いました。バックボーンの違う、年齢も全然違う人たちが集まっても同じテーマについてお話ができるのが新鮮でした!

― ありがとうございます。

 

トップランナーがいま、何を見るのか知りたい

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― ご年齢とご職業をお願いします。

参加者:32歳です。出版社で書籍編集者として働いています。

― 西田サロンに入ったキッカケを教えてください。

参加者:西田さんのTwitterをフォローしていて「オンラインサロンをはじめる」という投稿を見て参加しました。西田さんは自分と一つしか年齢が違わないにも関わらず学生時代からデビューしていて、ずっと気になって著書も読んでいたし、もともとオンラインサロンというものに関心があったんです。他のオンラインサロンに比べて、値段もお手頃だったのでこれは入るしかないな、と(笑)

― ありがとうございます(笑) 普段は、西田サロンをどのように活用していますか?

参加者:オンラインの投稿は頻繁に見ていて、書き込みも他の方よりしている方かなと思います。西田さんが殆ど毎日更新されているので、毎日チェックしてしまいますね(笑) 特に「今週の一冊」という投稿は必ずチェックしています。西田さんのおすすめの本から自分の関心を広げたり、西田さんがどんなものに興味があるのかということは仕事の面でも重要な情報となっています。いま最前線で活躍する若手の研究者の方なので、自分も出版に携わる者として「今後、どういう問題が社会的なトピックになっていくのか」ということを知る上で大変参考になります。

― 本日行われた読書会のような、オフ会の様子はいかがでしょうか。

参加者:西田さんの高速に回転していく語り口・・・あの西田節を聞いていると刺激を受けますね。西田さん自身がストレートに社会学だけを学んできた社会学者ではないので、そういった独自の観点から社会学を説明してくださっているのもいいですね。少し特徴のある社会学観というか。メンバーの中にも熱心に勉強していらっしゃる方々がいて、ご自身のお仕事とは直接関係のないジャンルについても関心が高くて驚きます。また学生の方が結構いらっしゃるので、学生の方々の関心がどういうところにあるのかを知るというのも面白いですね。

― そんな西田サロンの魅力は、どんなところにあると思いますか?

参加者:やはり間近で西田さんの思考の展開を見られるのは大きいと思います。喋りながらどんどん高速回転していく様子…(笑) 学生の方は「こういう人がいるんだな」と知るだけでも大きいんじゃないかと思いますね。オフラインのコンテンツも、誠実にほぼ毎日更新されるので、学びのキッカケを得られるという点でかなり魅力的だと思います。もちろんただそれらを眺めているだけではなく、最終的には自分で何かしら学ぶもの、やることを見つけて、そこにつなげていくことを意識していかないともったいないと思います。

― 何かを学ぶためのベースとして西田サロンを活用していくということですね。ありがとうございました。

 

楽しそうに学んでいる人たちと、楽しく学ぶ

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― ご年齢とご職業をお願いします。

参加者:40歳です。教育事業会社に勤めています。

― 西田サロンに入ったキッカケを教えてください。

参加者:社会学を真剣に勉強したい、という思いからです。自分は学生時代に経済学を専攻していたのですが、社会に出てから「経済学だけでは社会は分からないな」と思うことがよくありました。もちろん、経済学を学ぶことによって得られる理解というのは広範囲に渡るのですが「社会をどういう風にしていきたいか」「どんな幸せな社会にしたいか」ということを語る場面において、経済学の語彙というのはかなりプアだということに気づきました。そこで、もっと普段自分たちが話す言葉に近い言葉で考えたいということを思いはじめ、社会学をしっかりと学びたいと考えるようになりました。

― 普段は、西田サロンをどのように活用していますか?

参加者 オンラインの投稿は毎日見ていて、月に一、二度ですが、自分で投稿もしています。それに対して西田さんも手を抜かずに、というか、真正面から向き合ってコメントをしてくれるので、これは相当コスパがいいぞと(笑) サロンの雰囲気は大学院のゼミに近いと思うのですが、東工大の大学院に入るより圧倒的に安いお金でこの雰囲気を味わえる。都内だと単発のセミナーやカルチャースクールというものがありますけど、高いじゃないですか。あと一方的に先生が喋って終わりだったり、先生や他の受講者との距離感が遠かったり。そういうものを見ているので、オンラインサロンで西田さんに「この本おもしろいよ」なんて言われると嬉しいですね。地方にいてもオンラインでのやりとりがベースにあるので、十分な学びが得られると思いますし、そうした大学院に近い環境が安価に手に入るのは貴重だと思います。

― ありがとうございます。西田亮介さん自身が積極的に学びに関与してきていただける点は、このサロンの大きな魅力ですね。

参加者:西田サロンの特徴は、現代日本史を学びながら社会学を学べるところだと思います。社会学を学ぼうと思ったときに手に取る本って、内容がひと世代古いんですよね。情報がリアルタイムじゃないというか。西田さんの話は1973年以降からいまの時代までつながっている日本の社会に触れながら社会学的なものの見方や考え方を紹介してくれるので、そこが現代の学者と一緒に学ぶ意味だと思います。特にITの分野に関してですね。西田さん自身がその分野について積極的な関心を持っている人なので、現代社会を語る上で欠かせない論点を抑えていると感じます。

― そんな西田サロンの魅力はどんなところでしょうか。

参加者:西田さんに直接質問できるところですね。社会学に関する基本的な本は読むべきですが、本を読むだけでは得られないものがあります。いまの社会で起きている実際の出来事について自分の考えや疑問に思ったことを西田さんに質問できる、話しかけられるというところが大きいです。あとは、サロンの他のメンバーたちの存在。楽しそうに学んでいる人たちと楽しく学ぶ、というのは何より学びを促進させることだと思います。雪だるま式に勉強の意欲が増すかんじですね。

― 一緒に学ぶ仲間がいるという点は、まさにゼミの持つ魅力ですね。お話、ありがとうございました。

 

“いま、自分たちが生きている社会”を知るために

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― ご年齢とご職業をお願いします。

参加者:24歳です。大学院一年で、日本近代文学を専攻しています。メディア関係に興味があって、私は文学的なものも“メディアの一部”だと考え「安部公房とメディア」というテーマで研究をしています。

― 西田サロンに入ったキッカケを教えてください。

参加者:もともと西田さんをTwitterでフォローしていたんです。他の社会学者の方々の発言と比べて建設的な議論をする人だな、チャラそうな見た目の割に真面目な人だな、と思って見ていました(笑) 私の研究も決して社会と無関係ではありませんが、社会学って「“いま、自分たちが生きている社会”とつながっている部分が大きくて羨ましいな」という気持ちがあったので、いまの研究をしながら社会学を学ぶ機会が得られるのではあれば参加しようと思い入会しました。また、社会学というものに興味ある人ってどういう人たちなのだろう、という興味もありました。

― 普段は、西田サロンをどのように活用していますか?

参加者:入会してまだ二週間くらいで日が経っておらず、オンラインコンテンツをまだあまり読み込んではいないのですが、現場に行かなくてもオンライン上で配信されるテキストを中心に学ぶことができたり、実際の読書会の様子が動画で配信されるのはネットメディアのいいところだと思います。読書会は今日初めて参加したのですが、とても楽しかったです! 参加者の方々は、それぞれいろいろな思いを持ってここに参加しに来ているんだなあと思いました。もともとアカデミックな世界にいて、もう一度勉強したいと思って参加している人や、アカデミックな世界とは触れずに生きてきたからこそ学びたいと思って参加している人や…。経済状況も知識背景も違う、いろいろな職業の方が来て会って話すのは刺激的でした。特に、今回のテーマは家族社会学だったので、かなり個々人の背景がモロに出ていて(笑) やっぱり社会学はどんな話題が出てきても絶対に現代の私たちの生活につなげて話すことができるなあと感じました。いまだと「逃げ恥ブーム」とか。どうしてあれが流行っているのかということは、今日のテーマと絡めて考えることができるなあ…なんて思いながら話を聞いていました。

― 社会学が扱う内容は、生活の中でも日々活かすことのできることが多いですよね。

参加者:そうなんです。加えて、ここで交わされる話題に、西田さんというプロが参加してくれているという点が大きいですね。テレビとか著作でしか見たことのない人に、直接話題をぶつけられて、その人の考えを引き出せる。レジュメなんかも、自分で「やります!」っていえばやらせてもらえるし、積極的に勉強しにいける雰囲気がいいと思います。

― そんな西田サロンの魅力はどんなところでしょうか。

参加者:いろいろな背景を持っている人たちと、それぞれの立場や職業という垣根を取り払って対等にお話できるところですかね。西田さんが先生なんですけれど、権威的なかんじではないので、西田さんもその対等にお話ができる一人。変に権威的な方が先生じゃないのがいいです。あと、オフラインでの学びを補うように、後日オンラインでフィードバックがされるのもいいですね。さっきも「じゃあレジュメはサロンにpdfで投稿しておいてください」って会話がありましたけれど、こういうオフラインとオンラインの連携がとれているのは素敵だなと思いました。あとはもう、安い!(笑) 学生500円は本当に安いと思います。

― 学生割引は本当にお得なので、ぜひ活用して学びを深めてください。ありがとうございました。

 

西田亮介の新書、文庫、雑誌で始めるリベラルアーツゼミ
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