突然だが、皆さんは「リーダーシップ」とは何であると考えるだろうか?

強烈なビジョンを以ってメンバーを駆動する「カリスマ的リーダーシップ」もあれば、昨今ではまずメンバーに奉仕することで信頼を得、主体性を引き出す「サーバント・リーダーシップ」という概念が紹介されることも多くなってきた。

もちろん、そのいずれもが不正解であるということはない。リーダーや構成員の持つ資質やキャラクター、また事業やプロジェクトのフェーズによって最適解は変化していくという側面があるのも事実だ。

しかし、逆説的ではあるが「リーダーシップ」を身につけることの難しさは、この言葉が持つニュアンスや意味があまりに動的であることに由来しているようにも思える。そして、唯一解が無いからこそ、私たちは各々が的確に現状や将来を見通し、説得力の伴う行動原理を持って「自分流のリーダーシップ」を築いていかなくてはならない。

そんな時に必要になるのが、著名な成功者が実際に発揮してきたリーダーシップスタイルを間近に見ることであったり、それを発揮するための前提となる知識や思考力を涵養することだ。

竹中流21世紀リーダー塾」はまさにそのための場所であると言える。今回はその内容を“チラ見せ”させて頂きながら、「リーダーシップ」について再考してみようと思う。

まず、竹中平蔵氏はリーダー塾の入会者に下記のようなメッセージを送る。本来であれば入会いただいた方のみが閲覧できるものだが、今回はその一部を抜粋し紹介しよう。

みなさんこんにちは、竹中平蔵です。
いよいよ竹中平蔵サロンが始まります。

企業のリーダーを、地域のリーダーを、そして社会のリーダーを志す皆さん・・・経済や政治を一緒に勉強し、リーダーシップとは何か、考えましょう!

日本を代表する歴史家・梅原猛先生の「将たる所以(ゆえん)」を読むと、リーダーとしての3つの条件が浮かび上がってきます。
1 自分の目で将来を見通す力を持て
2 それを皆に説明し、説得する力を持て
3 組織を動かす行動力を持て

私のサロンでは、こうした力を養えるよう、一緒に議論を深めたいと思います。

まず、歴史家・梅原猛氏の言葉を引いてリーダーに必要な3つの条件を提示する。私なりに解釈させて頂くと、1の「見通す力」というのは「大局観」などと言い換えることも出来そうだ。2で言われる「説得する力」というのは「論理的思考力」と「コミュニケーション力」の掛け合わせだろうか。3に言われる「行動力」は、ずばりそのまま解釈が可能だ。

私が気になったのは、1の「見通す力」だけが具体的なポータブルスキル(=「論理的思考力」「行動力」)に言い換えることが難しいという点だ。将来を見通す大局観というのは一朝一夕で身につけられるものではないし、スキルセットというよりはマインドセットに依存する側面も多いように感じられる。逆に考えれば、難解であるからこそ、この「大局観」こそリーダーとして活躍ができるか否かを分ける最大のポイントと言えるのかもしれない。

さて、竹中流21世紀リーダー塾では、月に1度のリアルゼミナールの他に、週に1度投稿される「ニュースレター『竹中平蔵が見た“世界”』」というコンテンツがある。2016年8月14日に投稿されたニュースレターのタイトルは「“長期の目”で考える」となっている。まさに梅原猛氏が記した「1 自分の目で将来を見通す力を持て」という項目に通じるタイトルだ。

世間は「お盆休み」の真っ最中。今年は私も、少しスローな生活で野球を見たり本を読んだり、ゆっくりとした時間を持てました。こんな時こそ、日頃の生活では持ちにくい“長期の目”で、色んなことを考えてみたいものです。

といった小咄から始まるニュースレターは、「お盆」の起源や文化的な意義の解説に始まり、封建時代の習慣が近代化の明治以降に引き継がれ、第4次産業革命の今に受け継がれて今の「お盆」があるという考察に繋げられていく。

ここで竹中平蔵氏が立てた問いは

さて、そうした思いで過ごしているなか、一つの面白い研究に出会いました。すごく長期に考えて、人類はどれほど経済発展してきたのか、という問題です。

というものだ。イギリス人経済学者マディソン教授のGDP推計研究をひも解きながら、様々な考察を加えていく。例えば、紀元1世紀の一人当たりGDPは今の先進国・途上国間でほとんど差がなかったこと、明治維新から今まで日本人の実質的な生活水準は10倍程度になっていること経済成長というものが人類の長い歴史のなかでは極めて特殊で新しい現象であること・・・など様々な例話を上げながら、最終的には「経済成長」という現象そのものを見る眼を各々がしっかりと持つようにと結ばれる。

些か冗長にはなったが、私はこのニュースレターには将来を見通す大局観を養うためのヒントが多く散りばめられているように思う。「お盆」というキーワードから始まる文化的な考察、そこから時間軸を拡げ経済史へと向かう思考、そして文化・歴史論かと思えば実証的な経済学研究を引き合いに出し、結論に至る・・・。この幅広い知識量と、縦横無尽に駆け巡る思考力の掛け合わせこそが「大局観」を生むのではないだろうか。

ちょっとしたトリビアめいたコラムかと思いきや、このニュースレターに描かれる竹中平蔵氏の知識や思考そのものがリーダーシップを考える上での大きなヒントとなっている。

竹中平蔵氏のニュースレターやリアルゼミナールでの言葉から何を感じることが出来るかは人それぞれだろう。しかし、ひとたび自分なりの目的意識と着眼点を持ってサロンに参加すれば、自分流のリーダーシップを身につけ、発揮するためのヒントが得られることは間違いない。

竹中流21世紀リーダー塾
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竹中流21世紀リーダー塾は、理論・実務両面からグローバル社会の現状と今後の展望を学び、実践する創発型コミュニティ。学校や各種セミナー...